「観るだけ美術部」部長のブログ

「観るだけ美術部」勝手に部長です。入部希望者は、コメント欄にメッセージを残してください。折り返し、勧誘に伺います(笑)。

あしたはきょうより、きっといい日。

[シルクロード]★プロローグ 0 (001)

 「観るだけ美術部」部長は、2021年1月で50歳になりました。年初は息子の受験などで忙しく、自分の誕生日など、どうでもよいという感じでしたが、受験も無事に終わることができ、ようやく自分のことをあれこれと考えられるようになりました。

 

 50歳ということで、とある書籍を読んでみることにしました。本田健『50代にしておきたい17のこと』(だいわ文庫)です。そこに「先立つ後悔リストを作ろう」という文章がありました。臨終間際になって、ああ、あれもやれなかったな、これもしておけばよかったな、と後悔しそうなことをリストアップして、残りの人生のなかで、ひとつずつ、できることからできる範囲でやってみましょう、そんな内容でした。「あなたは、20代の頃、あれもしたい、これもやってみたい、ということは、ありませんでしたか? まずは、それを思い返してみましょう」というようなことが書かれていました。

 

 20代の頃ね・・。いろいろと思い返してみると、自分はこれを一生のうちにやってみたい、できることなら「ライフワーク」にしたい、と思うものが4つあり、最近になって、もう1つ増え、いまでは5つの「目指したい目標」があることに気が付きました。

 

1 北海道にある一等三角点のうち、標高1000m以上の山、すべてを登頂したい

2 中国・西安市から、トルコ・イスタンブール市までのシルクロードを踏破してみたい

3 南極大陸に立ちたい

4 四国「お遍路」を歩いて結願したい

 

 この4つ。最近になって増えたもうひとつの目標は、

 

5 もう一度大学で学んで、卒業したい

 

 です。以下、説明していきます。

 

 まず、「1 北海道にある一等三角点のうち、標高1000m以上の山、すべてを登頂したい」です。マニアックな分野ですが、日本には地形図の作成に必要な地点が無数に存在しており、そこには、ひとつずつ漏れなく「三角点標石」が埋め込まれています。登山をよくされる皆さんであれば山頂に、山頂標識に似た四角柱の石が埋められているのを見たことがあるでしょう。日本全国には数十万点にも及ぶ標石が埋められているのですが、そのうち最も重要な三角点を「一等三角点」と言います。北海道にも、200点を超える「一等三角点」があるのですが、そのうち、標高1000mを超える山に埋設されている「一等三角点」は54点あるとされています。そのすべてに登山道があるとたどり着きやすいのですが、登山道が付いているのはそのうち半分ほど。残りの半分は、藪こぎか、沢登りか、あるいは冬季の山スキーに頼らざるを得ません。大学時代に山岳部に所属していた部長は、よし、この54座に登頂することを自分のライフラークにするぞ、と思ったのです。

 

 次に「2 中国・西安市から、トルコ・イスタンブール市まで、陸路でシルクロードを踏破してみたい」です。部長は大学時代、東洋史を専攻してきました。卒業論文では、中国西域にあった古代(隋唐時代の)都市についてまとめました。そういうことから、いつかは、中国の西安市(唐代には「長安」と呼ばれており、シルクロードの起点とされている)から、トルコのイスタンブール市まで、陸路で旅を繋げたい、と思うようになりました。玄奘三蔵法師や、マルコ・ポーロがたどった道を、自分のこの目で見てみたい、と思うようになりました。

 

 3つめが「3 南極大陸に立ちたい」です。いまでこそ、相当なお金を払えば(コロナ禍が収束すれば)南極大陸へのツアーが催行されています。しかしぼくの大学時代は、南極大陸に行くというのは、探検家か研究者だけでした。ぼくの大学は北海道でも東端にあり、冬季の寒さは厳しいところでしたが、その分、寒冷地における研究は盛んで、実際に南極の越冬隊の副隊長さんなんかも居ました。そういう教授の話に感化され、自分も一生のうちに一度は南極に行ってみたい、いや、行くからには〇〇島のようなところの上陸で濁すのではなくて、実際に「南極大陸」に足を踏み入れてみたい、できたら、野生のペンギンやアザラシも実際に見てみたい、そんなふうに思うようになりました。

 

 4つめが「4 四国「お遍路」を歩いて結願したい」です。これもいまでこそ、いろんな「お遍路本」が刊行され、老いも若きも、スポーツ感覚で「お遍路」を楽しんでいますが、大学時代は、言葉は悪いですが「暗い」「陰鬱」な雰囲気もありました。いまでは、旅行会社さんなどがマイクロバスを借り切って、お遍路ツアーなども催行されていますが、できれば自分の足で完全踏破してみたい、と思うようになりました(お遍路を1番札所から88番札所までつなげることを「結願」と言います)。総距離数は1400kmとも、2000kmとも言われています。じつは、これには部長は、20年くらい前に取り組んでいたことがあって、徒歩で、1番札所から60番札所まで終わっています。1000kmくらいは歩いたでしょうか。

 

 5つめが「5 もう一度大学で学んで、卒業したい」です。じつは部長は、放送大学通信制大学です)で、2005年から学んでいます。今年で16年目です。最初は、特別支援教諭の免許状をとるために始めたのですが、その後、図書館司書教諭、幼稚園教諭、認定心理士の免許や資格も取り、気が付けば40単位を取っていました。部長は大学を出ているので、編入学の手続きをすれば、62単位で卒業できます。あと、22単位とれば、2度目の大学卒業もできるんじゃないか・・と思い、よし、定年までのあと10年で、22単位を取って、2度目の大学卒業をしよう、と思い立ちました。

 

 ・・・そのうち、「3」は、お金に余裕があれば(200万円くらい!!)できるかもしれないな、とも思います。また「4」は、残りの61番札所から88番札所は、徒歩は無理そうだけど「お遍路バスツアー」を使えば不可能じゃないかな、とも思います。「5」は、あと10年、大きな病気やけがもなくやっていけば、これも可能な気がします。

 問題は、「1」「2」です。どちらも体力が必要で、お金などでどうにかなるものでもありません。「1」は、いまの50歳の体力で藪こぎや沢登りは危険が大きすぎますし、「2」はコロナ禍に加えて政情不安、資金面からも難しい、と思います。ああ、この2つは「先立つ後悔」だな、とあきらめてしまいました。

 

 ・・いや、形は変われど、無理じゃない。そう閃きました。ブログという媒体を使って、「1」「2」に取り組めば、無理じゃない、と。ブログで取り組んでも、たいへんなことではありますが、それでも実際に旅をしたり、山登りをしたりするよりは、ずっとできそうだ、と思いました。

 

 では、どちらからやるか。考えた末に、「2」から始めることにしました。「観るだけ美術部」部長のブログのページを通して、「妄想」ではありますが、旅をしよう(冒険をしよう)と思うことにしました。記事掲載は、96回ほどを予定しています。不定期になるとは思いますが、部長の「先立つ後悔」にお付き合いいただきながら、一緒に(妄想)旅行をして、玄奘三蔵法師やマルコ・ポーロの気持ちになって楽しんでもらえたらと思います。よろしくお願いします。

 

あしたはきょうよりもっといい日。