「観るだけ美術部」部長のブログ

「観るだけ美術部」勝手に部長です。入部希望者は、コメント欄にメッセージを残してください。折り返し、勧誘に伺います(笑)。

あしたはきょうより、きっといい日。

[鉄道遺産]★旧室蘭駅(駅舎)(鉄道遺産10)

★旧室蘭駅(駅舎)
 旧室蘭駅駅舎は、1897年(明治30年)に北海道炭鉄道室蘭停留所として建設され、その後2回の移転を経て、1912年(明治45年)に建築されました。北海道に現存する駅舎建築としては貴重な木造建築物です。
 建設様式は、文化的価値の高い寄せ棟造り。ゆるい勾配の屋根には6つの三角破風の屋根窓が取り付けられ、外回りは入り母屋様式。ドーマー窓、縦型の上げ下げ窓を取り付けています。また、正面側は、「がんぎ」と呼ばれるアーケード様式を取り込んでいます。これは、全国的に見ても珍しい遺構と言えるでしょう。
 外観は白漆喰で、構造体の木部と、茶色の屋根によって、明解なコントラストを表しています。また、軒下は持ち送りによって飾られ、なかでも正面車寄せの天井部分は、花模様の飾りを中心として、一画に格子状の浮き彫りを廻らせた漆喰仕上げとなっており、明治期洋風駅舎のたたずまいを現在に残しています。
 1997年(平成9年)現在の室蘭駅に任を引き継ぎ、駅舎としての使命を終えました。現在は室蘭観光協会として利用されています。館内には鉄道関係の資料も展示されています。また、建物じたいが国の登録文化財にも指定されています。
あしたはきょうよりもっといい日。