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[特別展]★夕張市美術館コレクション 炭都・夕張の美術遺産展

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夕張市美術館コレクション 炭都・夕張の美術遺産展
 木田金次郎美術館、2014年9月13日(土)-10月26日(日)
 
  夕張市美術館は、1979年(昭和54年)に開館した、市立としては道内で2番目に開設された長い歴史を持つ美術館です。最盛期の夕張は、24カ所の炭鉱と、12万人もの人口を誇り、市内では、炭鉱従事者を中心に、様々な職種の人たちが、盛んに文化活動を行ってきました。道内でも早くから美術館をもつ街となった夕張は、多くの画家を輩出する「絵の町」でもありました。
  木田金次郎美術館がある岩内も、漁業の町という貌のほかに、道内最初の炭鉱である茅沼炭鉱(泊村)の石炭積み出し港という一面もありました。近代日本の礎を担った石炭産業に関わる街として、夕張と岩内は共通しているばかりではなく、多くの絵描きが育っていた「絵の町」という共通点があるのです。
  石炭から石油、さらには原子力へと、国のエネルギー政策が転換される中で、夕張では炭鉱がすべて閉山し、人口が激減しましたが、地元で描き続けた画家たち、故郷とのゆかりを大切に思い続けてきた画家たちが、活動を続けてきました。夕張市美術館は、こうした画家たちの作品を紹介し続けてきました。
  2006年(平成18年)の財政破綻後も、夕張市美術館は指定管理者による運営となり、冬期間を除き活動が継続されてきました。しかし、2012年(平成24年)2月に積雪により屋根が崩落したことで、活動継続を断念し、2013年(平成25年)9月に夕張市美術館は「廃止」されました。
  しかし、夕張市美術館のコレクションは、いまも夕張で大切に保管されています。多くの市民の熱意により、市役所などのスペースで作品展示が行われるなど、この街で培われた美術文化は着実に継承されています。
  この展覧会は、夕張市美術館コレクションを市外で展示する最初の機会です。美術館がコレクションを通して街と人とを結ぶ役割を果たしていることを、夕張の作品から感じ取っていただくとともに、ここ岩内の美術館も「絵の町」を発信し続けていく場であることを、感じていただければ幸いです。
 
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、木田金次郎美術館さま(HP)よりお借りしました。
 
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