「観るだけ美術部」部長のブログ

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[レトロ宿]★失われたクラシックホテルたち

 「観るだけ美術部長」が、レトロな宿が大好きだということは、これまでのブログ記事からもおわかりかと思います。これまで、そのいくつかに宿泊することができましたが、そのいっぽうで、宿泊の機会がないまま、廃業してしまったという結果に愕然とした経験も、少なからずあります。今回の記事では、そういった「失われた」レトロ宿にスポットを当ててみましょう。
 
★小樽グランドホテルクラシック(小樽市
 こちらのホテルは2009年に閉館。1931年(昭和6年)の建築で、旧越中屋旅館。北海道で初めて、外国の旅行ガイドブックに載った外国人専用ホテルでした。1942年(昭和17年)に陸軍に接収されて将校クラブとなり、 終戦後には米軍に接収された後、1950年(昭和25年)に返還されました。ダイニングルーム入口のステンドグラスや、アールデコ様式の階段部分などが印象的です。現在は、建物だけ残されていますが、内部は見学できません。
 
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(旧小樽グランドホテルクラシック。小樽に泊まるなら、こんな素敵なホテルに泊まりたいと思いますよね。
部長は幸いにも一度だけ、こちらのホテルに泊まることができました)
 
★ホテルニューハコダテ(函館市
 こちらのホテルは2010年に閉館。安田銀行函館支店として1932年(昭和7年)に建築。その後ホテルとして使用されました。鉄筋コンクリート造り3階建て(一部地下造り)。コリント様式の円柱が印象的な外観でした。ちなみにこちらのホテルは、辻仁成が『海峡の光』を執筆した宿としても有名でした。部長は2度ほど宿泊することができました。重厚な造りの窓からは市電が走るのを見下ろすことができました。現在は建物だけは残されていますが、内部の見学はできません。
 
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(旧ホテルニューハコダテ。客室の窓からは函館市電が走るのを見下ろすことができました)
 
越後屋旅館(旭川市
 こちらの旅館は2008年に閉館。与謝野晶子・鉄幹夫妻や美空ひばりさんも宿泊した、旭川市内に残る老舗の旅館でした。和館は1905年(明治38年)及び1915年(大正4年)、洋館は1929年(昭和4年)建築。堂々とした玄関部分が印象的で、黒光りする階段の手摺りも素敵でした。付属してあった洋館部分もペパーミントグリーン色の印象的な建物でしたが、現在は両棟とも解体され、建物自体残されていません。部長は外観は観たことがありますが、宿泊はしないまま解体されることになってしまいました。
 
★温泉旅館山水(大沼公園
 こちらの旅館は2005年ごろに閉館。昭和天皇・皇后両陛下も宿泊したという由緒正しい旅館で、木造2階建て。温泉もありました。少しぬるめで加温していたそうですが、とてもいいお湯で人気があったそうです。外壁は現在では珍しい杉皮葺き。大沼公園の喧噪を感じさせない、静かで落ち着いた雰囲気を漂わせていました。現在は建物は残っているそうですが、廃屋に近い状態だそうです。部長は、結局泊まる機会がないままでした。いつか、外観だけでも見学してみようと思っています。
 
★お宿鰊御殿(寿都町
 こちらの旅館は2010年ごろに閉館。もともとは鰊番屋ではなく、漁家に物資や資金を貸与する「仕込屋」でした。1879年(明治12年)ごろの建築で、1949年(昭和24年)ごろからは旅館業をしています。釘を一本も使っていない見事な建築で、当時ギヤマンと呼ばれたガラスはオランダから取り寄せたとか。現在は旅館としては営業していませんが、予約すれば、鰊漁で賑わっていた当時の漁具や、生活用具を見学できるそうです。部長は何度も通っていますが、営業当時には宿泊できないまま終わりました。
 
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
 
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