
(文廟に並ぶ歴代科挙合格者の石碑。亀の上に石碑が乗っている)
★文廟(孔子廟)
かつてハノイ城砦のあった場所に、1070年に建てられた孔子廟が起源。1076年には、ヴェトナム初の大学が開設され、1776年までの700年間に多くの学者や政治指導者を輩出してきました。創建当時から増改築が繰り返されたため、敷地内にはさまざまな時代の建物が混在しています。特に、大学の施設として使われていた奎文閣(けいぶんかく)は、新10万ドン紙幣の図柄にもなるほどのヴェトナムの象徴的な建物です。小判状のヴェトナム瓦を葺いた美しい屋根に、吹き抜けの建物が心地よく、街の雑踏も聞こえない静かな場所です。
19世紀、阮(グエン)朝時代にできた奎文閣(けいぶんかく)には、歴代の科挙合格者の氏名を刻んだ82基もの石碑が建てられています。石碑はすべて、違う顔をした亀の上に乗っていて、15世紀以降、約300年間の科挙試験(3年に1度の官吏登用制度。ヴェトナムでは李朝から採用されていた)合格者1308名の名前が刻んであります。大方の旅行者は、最も有名な建物である奎文閣 までしか行かないのですが、実はこの裏に隠れるようにして、もう一つ新たに修復された2階建ての建造物があり、時間によっては、そこで伝統音楽のミニコンサートなどが催されています。
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