「観るだけ美術部」部長のブログ

「観るだけ美術部」勝手に部長です。入部希望者は、コメント欄にメッセージを残してください。折り返し、勧誘に伺います(笑)。

あしたはきょうより、きっといい日。

[建築物]★静内御料牧場貴賓館 龍雲閣

イメージ 1

★龍雲閣(静内御料牧場貴賓館)
 さくら並木の終点に建つ、純和風の建物です。もともと、二十間道路は、御料牧場の視察のために造られた道路です。龍雲閣は、1908年(明治41年)、その御料牧場(現独立行政法人新冠牧場)に視察に訪れる皇室、貴族の客舎(貴賓舎)として建築されたもので、翌年に竣工しました。
 宿舎(貴賓舎)という性格から、皇族を始め、多くの名士高官がご来場、滞在されました。大正・昭和の2代に亘る天皇陛下が、それぞれ皇太子時代に行啓されています。また、1987年(昭和62年)には、髭の殿下と親しまれてきた三笠宮智仁親王殿下、同妃殿下が訪問。2006年(平成18年)には、天皇皇后両陛下が訪れています。
 木造一部2階建て、延べ513平方メートルの優美な御殿造りの外観。内部には、龍雲閣の名付け親というべき、伊藤博邦公の揮毫額、狩野探幽の屏風、谷文晁の掛け軸、伊藤博文公揮毫額などを始め、皇族などの方々が使用なされた家具、馬具などの品々が所蔵されています。
 1972年(昭和47年)に、新冠種畜牧場起業百年事業の一環として、老朽化した龍雲閣の修復工事が行われました。工事にあたり、内外とも、できる限り64年前の状態を復元しましたが、屋根については、当時の楢柾葺きに復することができないこと、また、今後の耐久性などの面から、銅板葺きとなりました。骨組みには、現在ではなかなか見ることのできない逸材を惜し気なく使っており、また、それらの組み方も一種独特の方法が用いられています。階下のうち、4室は、本来畳敷きであったものを板張りに改修し、龍雲閣にまつわる、あるいは皇室にまつわるゆかりの品々を陳列しています。
 館内は、「しずない桜まつり」の期間のみ、一般開放されています。

★「観るだけ美術部員」のブログ、「二十間道路」(名桜探訪)へのリンク
http://blogs.yahoo.co.jp/openuniversity2010/12402792.html

※なお、このページに掲載した画像は、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
あしたはきょうよりもっといい日。