「観るだけ美術部」部長のブログ

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あしたはきょうより、きっといい日。

[旅行案内]流氷砕氷船ガリンコ号Ⅱ

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                          流氷砕氷船ガリンコ号
            船首部分に観えるドリル状のものが、「アルキメディアン・スクリュー」です

★流氷砕氷船ガリンコ号
 紋別港周辺、2010年1月20日(水)-2010年3月31日(水)

 オホーツク海の流氷は、ロシア国境のアムール川から流れ込んで、塩分が低くなった海水が凍り、凍る過程で、塩分が排出されたものと言われています。沿岸から流氷が確認できたそのシーズンの最初の日を、「流氷初日」と言います。日本での「流氷初日」は、平年では、北海道のオホーツク海沿岸で1月中旬から下旬頃であり、その後、1月下旬から2月上旬頃にかけて接岸します。接岸した初日を、「流氷接岸初日」と言います。風向きによっては、さらに南下を続け、太平洋側に位置する釧路市に接岸することもあります。春が近づき、沿岸から見渡せる海域に占める流氷の割合が、5割以下となり、かつ、船舶の航行が可能になると、「海明け」が宣言されます。また、沿岸から最後に流氷が見られた日を、「流氷終日」と言います。

 オホーツク海といえば、日本人にとっては北の果てという印象が強いと思います。しかし例えば網走市の位置する北緯44度付近にはモナココートダジュールなどの地中海沿岸の温暖な保養地が位置しています。このように、オホーツク海沿岸などの北海道周辺の海域は、北半球ではもっとも低緯度で流氷が見られる場所であるとも言われています。オホーツク海のアザラシの中には、天敵の少ない流氷の上で子育てをするものもいます。オジロワシなどの鳥類、キタキツネなども、流氷に乗って、シベリアから北海道東部までやって来ます。流氷には、植物プランクトンが付着しており、春になると、植物プランクトンは一気に増殖します。これを餌に、動物性プランクトンも増えるため、オホーツク海の漁場は豊かなのです。なお、流氷の下にはハダカカメガイクリオネ)などのプランクトンを捕食する生物も多いことが知られています。

 ガリンコ号は、紋別港で観光目的に運用されている砕氷船のことを言います。「ネジを廻すと前に進む」という「アルキメデスのねじの原理」を利用した「アルキメディアン・スクリュー」と呼ばれる螺旋型の砕氷ドリルを、船体前部に装備していて、それを回転させ、氷を砕きながら、流氷域の航行ができるのが特徴です。北海道遺産のひとつにも選ばれています。
 初代「ガリンコ号」の後継機である「ガリンコ号供廚蓮△呂犬瓩ら流氷観光を主目的に設計されました。総トン数は初代の4倍近い150tとなり、定員も195名と、大幅に増員されました。特徴であった「アルキメディアン・スクリュー」は、初代の4本から2本に減ったのですが、砕氷能力はアップし、氷厚60cmの氷を割りながら進むことができるようになりました。厚い流氷を砕きながら豪快に進む「ガリンコ号供廚凌裕い蓮⊃蠅┐襪海箸鮹里蕕此遠く台湾や韓国からも観光客が訪れています。

★「見るだけ美術部員」のつぶやき
 先週、流氷観光船「おーろら」号に乗ってきました・・と書くつもりでしたが、悪天候のため欠航。乗船はできず、おめおめと帰ってきました。斜里の周辺で、接岸していた流氷の一部を観ることができましたが、網走港周辺には流氷はそのカケラもなく、はるか沖合いに白い帯状の流氷帯が観えるだけでした。残念でした(涙)。

★流氷砕氷船ガリンコ号供。硲
http://www.o-tower.co.jp/garinko/
あしたはきょうよりもっといい日。