★繁野三郎『滝本玄関風景』
登別温泉/第一滝本館、常設展示
(WEBサイト→)
12月17日(土)-18日(日)にかけて、観るだけ美術部長は登別温泉の老舗旅館「第一滝本館」に宿泊することができました。こちらの旅館は、登別温泉随一の老舗ということもあり、館内にはその伝統と格式を感じさせる美術品がさりげなく展示されています。そこで、不定期ではありますが、常設展示されている作品のいくつかをご紹介していきます。
今回紹介するのは、戦前戦後において、北海道内の美術発展に寄与した繁野三郎(1894年-1986年)による水彩画『滝本玄関風景』です。繁野三郎は、栗山町出身。札幌師範学校を卒業。1928年に日本水彩画展に初入選。1929年には道展会員(のち道展名誉会長)となります。1930年には日本水彩画会会員となり、1939年には北海道水彩画会を設立。北海道における水彩画の第一人者として牽引する存在でした。昭和20-40年ごろ、当館に足しげく通ったそうで、館内や館外の風景画を多く作品に残しました。
ここに描かれている玄関棟は、近代的に建て替える前の「第一滝本館」本館です。登別温泉の老舗としての風格が感じられる作品であり、なおかつ、この作品そのものが、こちらの旅館に所蔵され、常設展示されていることが素晴らしいです。
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです