わが北海道コンサドーレ札幌は、2020年シーズンを終え、最終順位は13位でフィニッシュとなりました。コロナ禍によるシーズン中断、過密日程、それによる長距離移動、蓄積疲労、練習日程の不足、リモートマッチ(無観客試合)、加えてチーム得点王FW武蔵と絶対的守護神GKソンユンの移籍。未曽有の災厄に遭い、コンサにとっても苦しい、難しいシーズンとなってしまいました。
J1第26節 札幌 2-0 川崎F
J1第33節 札幌 0-1 F東京
J1第27節 札幌 1-1 鳥栖
J1第28節 札幌 5-1 清水
J1第30節 札幌 2-2 広島
J1第31節 札幌 1-3 C大阪
J1第32節 札幌 1-1 大分
J1第34節 札幌 2-0 浦和
第26節は今季記録に残る強さを発揮した川崎フロンターレ戦でした。川崎はここまで、13連勝。チームの実力差が拮抗しているJリーグで、この記録はありえないです。それだけ、今季の川崎は圧倒的な強さでした。これまでの華麗なパスワークに加え、MF三苫の台頭、さらに強度を増したディフェンス。これに対し、コンサはそれを受けることなく、攻撃的スタイルを貫きます。今季から取り組んできた、厳しいマンツーマンマークを前提としたパイプレスからのショートカウンターです。これが見事にはまり、2得点はいずれもハイプレスからのショートカウンター。今季の川崎に勝つにはこれしかない、という勝ち方でした。熱くなりました。
続く第33節はFC東京でした。FC東京は、川崎と同じくらい強いのですが、チームのコンセプトはガッチリと守備をするのが基本です。コンサは前節同様、圧倒的な攻撃を仕掛けますが、カテナチオをこじ開けられず、逆に一瞬の隙を突かれたショートカウンターに沈みました。残念ですが、強敵相手にも臆することなく自分たちのやりたいと思っていることをやれた、というのは収穫だったと思います。
第27節はサガン鳥栖でした。ここまでの鳥栖は5戦負けなし、一方札幌は中2日の日程で、体力手にも差が見え、プレスが利かず、ミスも目立ちました。鳥栖相手だったこともあり、勝ちたかったという気持ちは正直ありますが、札幌は出場停止の選手もいたなかで、FWジェイのゴールで引き分けに持ち込めたのは、及第点だったかなと思います。
次節は衝撃的な第28節、清水エスパルス戦でした。試合結果としては5得点で完勝だったのですが、それよりも、これまでチームをけん引してきたMF荒野が大けがをしてしまったのが衝撃的でした。今季の荒野はMVP級の活躍でした。これまでも荒野はケガしがちでしたが、今季は覚醒した感があり、日本代表も視野に入るような大活躍でした。それだけに、ここにきての大けがは、チームにとって痛いだけでなく、本人にとっても辛かったと思います。でも部長は、荒野のキャラクターが大好きです。リハビリは苦しいと思いますが、来季終盤にはピッチに戻ってきてほしいと思います。
続いて、第30節、サンフレッチェ広島戦。この日はDF福森が冴えて、直接FKも決め、2点をリードしたものの、後半わずか数分で2点を奪われ追いつかれるという、なんとももどかしい試合となってしまいました。その後はオープンな展開となり、そのままドロー決着。ミラーゲームで、やりたいことをやれたコンサでしたが、反省点も浮き彫りになった試合でした。
第31節はセレッソ大阪戦。この日が、コンサにとってはホーム最終戦となりました。この日はこれまでチームを支えてきたDF石川、MF早坂のラストマッチだったのですが、試合はセレッソ大阪の完勝。コンサはボールへの食いつきが早く、その裏を終始狙われて、ショートカウンターを喰らいます。結果、コンサがやりたいことをセレッソにやられたという感じでした。ああ、今季は一度も札幌ドームに行けなかったな、というのが正直な部長の感想です。
第32節は大分トリニータ戦でした。順位をひとつでもあげたいコンサでしたが、降雪のため千葉でミニキャンプを余儀なくされたこともあり、動きはよくなかったです。が、大分は中2日での過密日程中であり、ここは勝ちたいところでした。MF菅が新型コロナウィルスによる隔離から復帰しています。試合は大分が先制、コンサが追いつきましたが、もどかしい試合でした。
最終節は、浦和レッズでした。この日もそうでしたが、今季はコンサの布陣に対して、相手チームのほうがシステムをいじってくるというのが多かったように思います。コンサが相手チームにリスペクトされている証左。コンサもここまで評価されるようになったか、と感慨深いですね。試合は、今季のベストゲームのひとつではないでしょうか(鹿島戦、川崎戦、浦和戦)。MF駒井のミドルも綺麗だったし、終盤のDF田中の寄せもよかった。いい雰囲気で、最終戦を終えることができたと思います。
最後に、個人的な話から。今季は、新型コロナウィルスの感染が怖く、試合には一度も行きませんでした。今季は仕方がない、と自分に言い聞かせています。来季、この流行が収束したら、また観戦に行きたい、と思っています。
今季は、ミシャ体制では最も順位は低かったですが、降格が無いこともあり、来季に向けてのチャレンジをした年ではなかったかなと思います。大卒トリオ、田中、金子、高嶺の台頭は目覚ましかったし、来季加入予定のGK小次郎、FW小柏も期待できそうです。ミシャのサッカーは、攻撃はワクワクするが、守備はザルだ、と揶揄されてきました。今季は、その守備にもテコ入れをし、厳しいマンマークを下地としたハイプレス、というスタイルを構築しつつあります。これは、広島や浦和では見られなかった「ミシャサッカーの進化系」でもあります。就任当初、ミシャは「守備には目をつむり、まずは攻撃スタイルを構築する」と言っていたことに対し、心無い「ミシャは守備の戦術を持ち合わせていない」とまで言われたのを、じっと我慢して、ここまでコンサを強くしてくれたと思います。
来季の目標は、リーグ2位以内、ACL出場が目標です。十分に狙える位置にいると思います。年始には琉球FCからレジェンドの小野伸二が完全移籍で戻ってくるのも発表されました。コロナ開けがいまから楽しみです。頑張れ、北海道コンサドーレ札幌!!!