「観るだけ美術部」部長のブログ

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[町グルメ][建築物]★旧三井船舶浜ビル(旧通信電設浜ビル、旧山下汽船、レストラン好(ハオ))

(旧三井船舶浜ビル。1階が中華レストランになっている)

★旧三井船舶浜ビル(旧通信電設浜ビル、旧山下汽船、レストラン好(ハオ))

 石造倉庫が軒を連ねていた昭和初期の小樽運河沿いに、モダンな鉄筋コンクリート造りで建てられた貸しビル。1933年(昭和8年)鉄筋コンクリート造り4階建て。ファサード(正面)はシンメトリーになっていて、窓の建枠は4階まで垂直方向に延びて強調されています。玄関中央部分の外壁を張り出させるなど、ゼツェッションの影響を受けた特徴的なデザイン。外壁には昭和初期の建築装飾が残っています。玄関周りは花崗岩で飾られ、出入り口付近の欄間は幾何学模様を描いていて、両脇に立つ半円型のピラスターに街灯が組み込まれています。古典主義と近代的意匠が共存する対象モダンの香り漂う建物。

 現在もテナントビルとして使われ、おいしい中華料理のお店「レストラン好(ハオ)」は1階(個室は2階3階)に入居しています。

(シックな装いの「レストラン好(ハオ)」)

 こちらの旧三井船舶ビルの3階には、かつて石原裕次郎さんの父親が支店長していた「山下汽船」が入居していたことでも知られています。また、こちらの建物の右隣には旧荒田太吉商会事務所(1935年(昭和10年)建築)、旧高橋倉庫(1923年(大正12年)建築)があり、「小樽芸術村」の一角を担う瀟洒な区画となっています。

otaru-hao.com

 「レストラン好(ハオ)」は、1988年(昭和63年)にオープン。ちょうど、小樽運河の周辺開発が始まったころで、こちらの建物はその先駆けとしても有名でした。構造をよく見ると、かつて事務所として使われていた頃の名残が感じられます。

(かつては事務所として使われていたというのがよくわかります)

 こちらの「レストラン好(ハオ)」は、創業35年を超えます。店主は「地元のお客さまには「変わらない味」を、観光でいらしたお客さまには「新鮮で旬の素材を生かした「小樽の味」を」とおっしゃいます。小樽に来たらここの店、という観光客も多いです。

(五目あんかけ焼きそばセット。ぜひ注文しよう!)

 少し前になりますが、小樽はソールフードとして「AKY」が有名になりました。「AKY]は「あんかけ焼きそば」の略です。観るだけ美術部長はランチタイムを狙って来店したのですが、メニュー表から「AKY]のセットを注文しました。これが大正解!ランチタイムなら、「五目あんかけ焼きそば+シュウマイ+サラダ+ザーサイ+スープ+ライスで、1260円!)。 

(五目あんかけ焼きそばセット。絶対おすすめ!)

 いま小樽は、インバウンド需要で海外旅行客も多く、小樽運河は人であふれているのですが、「レストラン好(ハオ)」は、SNSでバズっていないのか、外国のガイドブックに載っていないのか、観光客は素通りしていき、そのぶんとても静かな雰囲気でよかったです。

 

▢なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。

 

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