今年は、はやくも昨夜、札幌市電で「ササラ電車」が出動したそうです。札幌の今朝の積雪は9cm。多いところでは、30cm近くもあったように感じました。遠軽町白滝では真冬日(一日の最高気温が氷点下)を記録したとか。これは、1950年から統計を取って以来、最も早い観測だそうです。一気に冬が来た感じ・・。
ササラ電車(ササラでんしゃ)とは、札幌市電と函館市電で、積雪期に運行される除雪用の車両のことです。「ササラ」とは、車体前面に取り付けられた、竹製の「ブルーム(箒)」のことを指し、これが回転して、軌道上の雪を排除します。正式名称は「ロータリーブルーム式電動除雪車」と言います。
例年だと、最初の出動は11月下旬から12月上旬にかけてですから、1ヵ月も早い出動となりました。冬の便りとして、この電車の初出動の様子が毎年、ニュースなどで取り上げられます。
「ササラ」は、細く裂いた竹を30cm弱の長さに揃え、一端を束ねます。この束を数十本、1列に並べて、台に取り付け、さらにこの台を回転軸の周りに放射状に8列取り付けます。回転軸は、右側が前に突き出た斜め向きになっており、車輪と逆方向に回転します。 また、回転軸は路面状況や、ササラ先端部の摩耗などに応じて、上下に動かすこともできるそうです。
「ササラ」の材料としては、山口県福栄村(現萩市)産の孟宗竹などが使われているようです。ナイロン製など、他の素材が試験的に用いられたこともあるそうですが、十分な除雪効果があり、かつアスファルト路面を傷つけない点などの利点から、現在でも竹が使われています。
「上空に入り込んだ寒気の影響で、道内は26日夜から27日朝にかけて道央を中心に雪が降り、各地の積雪は伊達市大滝で37センチ、札幌市南区小金湯で33センチと、10月としては異例の大雪を記録した。7センチの積雪があった札幌都心部では、市電の軌道を除雪するササラ電車が今季初めて出動した。
札幌管区気象台によると、道内は各地で11月中旬の冷え込みとなり、同日朝までに宗谷管内豊富町で20センチ、稚内市沼川で19センチ、後志管内喜茂別町、オホーツク管内遠軽町白滝で各15センチの積雪があった。同気象台によると、雨や雪は午後からやむ見通し。
北電札幌支店によると同日正午現在、札幌市南区や中央区、恵庭市などの計約170戸が停電。積雪による倒木で電線が切断されたことなどが原因とみられる。また、道警交通管制センターによると正午現在、積雪の影響で国道2路線3区間、道道25路線27区間が通行止めとなっている。
札幌市電のササラ電車は27日午前4時半ごろ、中央区の市交通局電車事業所を出発。雪を勢いよく払い飛ばしながら、すすきの駅と西4丁目駅を往復した。交通局によると昨年より51日早い出動で、10月中の出動は記録の残る1990年以降では例がないという 」
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