(中江紀洋『地殻交信機』 1975年)
★中江紀洋 時の彼方へ展
北海道立近代美術館、2010年10月29日(金)-2011年1月23日(日)
北海道美術を多角的な視点から紹介するシリーズの第3弾。今回は、釧路在住、木を素材に用い制作を続ける彫刻家、中江紀洋先生です。
中江紀洋先生は、1968年(昭和43年)生まれ。これまでのおよそ40年にわたる制作活動のあいだ、初期の有機的、かつ抽象的な形態に始まり、ギリシャ彫刻との出会いに触発され、古代への憧憬をあらわした時期を経て、廃材なども使って空間を自在に構成する、インスタレーション作品にいたるまで、その表現はダイナミックに展開されてきました。
その表現を一貫して支えてきたテーマは、過去と現在をつむぐ「時」。地中に埋もれた屍や、あるいは墓石が、現代に生きるわれわれに「何かを語りかけてくるような気がする」と、先生は話されます。そうした過去と現代の交信を可能にする装置を、これまで手がけてきたとも言えます。
今回の展覧会では、そうした政策の原点となった『地殻交信機』(1976年)と、最新作となるインスタレーションを同時に紹介します。
最新作では、時の交信はいよいよ「未来」へと向かいます。訪れた鑑賞者を、時空を超えた感覚の世界にいざなってくれそうです。
★北海道立近代美術館「中江紀洋 時の彼方へ展」HP
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