「観るだけ美術部」部長のブログ

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あしたはきょうより、きっといい日。

[企画展]★木田金次郎 アトリエ解体新書展

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(木田金次郎 アトリエ解体新書展)

 

★木田金次郎 アトリエ解体新書展

 木田金次郎美術館、2019年11月8日(金)-2020年3月29日(日)

(WEBサイト→)

http://www.kidakinjiro.com/exhibition.html

 

 1994年(平成6年)に開館した木田金次郎美術館は、2019年11月3日で開館25周年を迎えました。開館当時、木田金次郎(1893-1962)の油彩約90点の収蔵からスタートした当館は、様々なご縁をいただきながら作品の寄託や寄贈を受け、現在は油彩約170点を数えるまでになりました。その都度、新たな木田金次郎像が判明し、館の活動も充実しています。
 当館では、1954(昭和29年)年9月の「岩内大火」後に再建し、今も町内に残る木田の自宅から、2015年(平成27)年5月に蔵書やアトリエの資料を預かりました。いずれも木田が触れ、用いた貴重な資料です。これらの資料を当館では2015年7月の特別展示から、「アトリエ復元」として、画材などを展示室で紹介しているほか、資料に注目した企画展「木田金次郎 アトリエからの再発見」(2014年11月)、「木田金次郎の本棚」(2016年11月)を開催して参りました。
 今回の展覧会では、木田の創作の舞台となったアトリエ資料から、画材を中心に注目していきます。とりわけ、3つのみかん箱に詰め込まれた、使い切った油絵の具のチューブは、おそらく自宅再建後、すなわち「岩内大火」以降に木田が用いた絵の具のほぼ全てが含まれると考えられます。今回初めて、この中の分類整理を試み、用いられている絵の具の色と数量が判明いたしました。このような分析は、他の画家でも行われたケースは少ないと思いますが、木田の制作の内面に迫る「解体新書」として、興味深い分析結果の第一報となるかと存じます。
 開館から25年、「四半世紀」を経て、収蔵作品の充実などから、年々新たな作家像が明らかになる木田金次郎。アトリエにのこされた「もの」を通して、今回の展覧会が、木田の創作について様々な考えを巡らせる機会になれば幸いです。

 

※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、木田金次郎美術館さま(HP)よりお借りしました。

あしたはきょうよりもっといい日。