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[建築物]★證誠寺 本堂・鐘楼(室蘭市)

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(2013年の調査時には、本堂の部分改修の途中でした)

證誠寺 本堂・鐘楼(室蘭市
 こちらの寺院は、室蘭市沢町にある真宗大谷派の寺院。なお、千葉県木更津市に狸ばやしで有名な「證誠寺(しょうじょうじ)」というお寺があり、漢字も同様ですが、こちらは「證誠寺」で「しょうせいじ」。
 1870年(明治3年)に石川県の本行寺出身の飯尾潜龍氏が函館に寄り室蘭で開基したのが始まり(開基は1877年(明治10年)という説があります)。1877年(明治10年)という説もあります)。現在の本堂は2代目の住職飯尾潜龍氏亡き後、坊守(ぼうもり)の飯尾ヨシ氏の尽力により1929年(昭和4年)に起工式を迎え、1930年(昭和5年)に完成させました。設計は岩手県大船渡市気仙沼の名匠、花輪喜久蔵氏が務め、施工は札幌の伊藤組が行いました。
 本堂は銅葺きの入母屋造り。4本の向拝柱の上部(柱頭部)には、桂の木でそれぞれ綿密な細工を施された唐獅子頭(とうししがしら)が透かし彫りされ、参拝者を迎えています。唐獅子頭は仏法を説けば多くの悪魔、外道が皆降伏するとの喩えを象徴しているのだそう。軒下には巻斗が小気味よく並んだ組物が見られ、向拝柱は装飾性豊かな虹梁で支えられています。棟には鬼瓦が飾られ、2段に付けられた隅棟(すみむね)が反りの美しさを際立たせており、名匠のこだわりが感じられます。同じく入母屋造りの鐘楼も、4本の丸柱と化粧垂木、彫刻が施された梁がそれを支えています。
 内陣には、本尊でもある阿弥陀如来像が鎮座しており、厳かな雰囲気と相まって、東本願寺阿弥陀堂造りを踏襲しています。(2013年12月、現状を確認。2018年1月、再度現状を確認)

※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。

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