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[郷土展]★戦争と平和 室蘭市平和都市宣言啓発事業 戦後70年 展

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(艦砲射撃の際の艦砲弾の破片(画像右側)。室蘭市民俗資料館)

戦争と平和 室蘭市平和都市宣言啓発事業 戦後70年 展
 室蘭市民俗資料館、2015年8月1日(土)-10月4日(日)

 室蘭市は北海道で唯一、艦砲射撃が行われた都市です。艦砲射撃とは文字通り、軍艦に搭載する砲台から射撃をすることです。室蘭市は、日本製鐵輪西製鉄所、日本製鋼所室蘭製作所(当時は高射砲の製造拠点だった)の工場が建ち並ぶ重工業都市でした。日本軍にとっては戦略上重要な都市であると同時に、当然アメリカ軍による重要な攻撃目標にもなりました。
 艦砲射撃は1945年7月15日に行われました。「アイオワ」「ミズーリ」など戦艦3隻のほか、計13隻による艦砲射撃が行われました。アメリカ軍側資料によると、砲撃が終了した午前10時30分までの54分間に3隻が発射した砲弾は、1トン級の砲弾860発。およそ4秒に1発の頻度で撃った計算だそうです。そのほかの軍艦からの砲撃も含め、1,000発以上の砲弾が各工場や住宅地に着弾。当日は前日に引き続き、空母艦載機による機銃掃射も行われ、室蘭市内は壊滅状態となりました。日本製鋼所の砲身工場は完全に破壊されました。砲撃は御前水、輪西、御崎、中島などの住宅街にもおよび、死者は485名(うち市民は439名)にも達したそうです。当時を振り返り、「砲撃がやんだ後、事務所2階から社宅街に目をこらすと、屋根がすべてはがれていた。帰宅途中、爆風で飛ばされた人の体の一部が電線に引っかかっているのを見た。一瞬のうちに地獄図と化した中島社宅街では、路上に死体が散乱し、それも首、胴体、手足だけ、というように、五体満足なものはほとんどなかった。」との証言もあります。
 室蘭市内には、艦砲射撃や空襲などによる戦死者の慰霊碑が、室蘭八幡宮、御崎神社、中島本町公園にあります。艦砲射撃は沖縄のほか、釜石、浜松などでも行われたそうです。本展では、艦砲射撃などの惨状を伝える資料などを通して、戦争と平和について考えます。

※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、室蘭市民俗資料館さま(HP)よりお借りしました。

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