「観るだけ美術部」部長のブログ

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[建築物]★山田牧場 木製サイロ(跡)(安平町)

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(国内で最古の、木造サイロである山田牧場サイロ。貫禄に圧倒されます)
 
★山田牧場 木製サイロ(安平町)
 広々とした牧場には、やっぱりサイロがよく似合います。安平町遠浅の山田牧場には、木製のサイロが現存していて、往時の面影をとどめてくれています。木製サイロが現存するのは、札幌市、北斗市と合わせて、3か所だけなのだそうです。
 
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(この木造サイロは、1930年(昭和5年)の建築。この建築工法も珍しいです)
 
 こちらの木製サイロは、1930年(昭和5年)に造られました。細い木の板を縦に148枚並べて円筒型に組み立て、鉄製の帯で囲い締めています。「漬物桶方式」と呼ばれる建築工法だそうです。中心に柱は無く、くぎも使っていません。高さ12.7m、内径4.5m。飼料が20トンも保存できたそうです。
 安平町遠浅地区は、古くから酪農が盛んなところで、この木製サイロの建築当時には滝川市周辺からおよそ40戸が入植。木材は、明治期に滝川市空知川に架けられた橋を架け替える際に払い下げられたものだったそうです。
 
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(サイロの屋根は赤いトタン葺き。円頂部の装飾も、とても可愛らしいです)
 
 建築から3年後には、遠浅地区に国内初の本格的な大規模チーズ工場が酪連(のちの雪印乳業)により完成。1978年(昭和53年)ごろまで、こちらの木製サイロが使われていたそうです。遠浅地区、ひいては安平町においても歴史の生き字引と言えそうな建物ですね。
 
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(ライダーのなかでは有名なところらしく、ツーリングの途中に寄る旅人も多く居ました)
 
 現在では、同牧場での搾乳は行っていないそうで、すぐ近くには牧場跡を活かしたパークゴルフ場ができています。この木製サイロは、そのランドマークのようで、存在感たっぷりです。2004年から、安平町指定の有形文化財となっています。ツーリング途中に立ち寄るライダーも多く見かけました。(2014年8月、現状を確認。なお残念なことに、こちらの建物は2015年12月、文化財指定を解除された上で解体されました
 
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
 
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