「観るだけ美術部」部長のブログ

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[建築物]★「日本一の坂」登り口にある住宅跡(室蘭市)

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(画像手前から右側に抜ける小さな道が「日本一の坂」。登り口手前には、案内標識も見えています)
 
★「日本一の坂」登り口にある住宅跡(室蘭市
 知る人ぞ知る、室蘭の隠れた名所「日本一の坂」。その謂れは、以下に特記するとして、今回取り上げたいのは、その登り口にある壊れかけた住宅跡のことです。「日本一の坂」について書かれた文章はよく目にするのですが、こちらの建物に関して書かれたものは観たことがありません。かつての家主は誰なのか、いつごろに建てられたものなのかなど、くわしいことは何ひとつわからないのです。
 しかしよく見てみると、この建物が面白い建物だということがわかります。1階の右側敷地を「日本一の坂」に譲ったため、奥方向に引き入れられ、軒構造になっているのです。玄関も右側が奥に引き込まれており、2階部分の右側は持ち送りに支えられています。1階部分の窓はベイウインドウ(出窓)になっており瀟洒な雰囲気。建物全体は木造2階建て。外壁は下見板張りとなっています。現在は居住者が居ないようで、崩壊が進んでいます。(2013年9月、現状を確認)
 
■「日本一の坂」について
 仰々しい「日本一の坂」と名付けられている坂道が、室蘭市にはあります。その名前は、「この坂の下には、かつて(福井庵・日本一)という名の蕎麦屋があったのでこの名がついた」ところから来ているそうです。この蕎麦屋には、小説より奇なる物語が続いています。この蕎麦屋(福井庵・日本一)の主人、じつは、小樽で殺人を犯し、この地に辿り着いた「逃亡犯」だったのです。妻と共に店を切り盛りし、腕はよかったとみえて評判もよく、常連客もつき繁盛していたそうです。その客のなかに、一人の刑事がいました。この刑事、よほどの蕎麦好きだったのか、毎日のように来店したようです。仕事柄、目つきは鋭かったでしょう。その視線を背中に感じつつ、主人は、どんな思いで蕎麦を茹でていたのか・・。「ひょっとして、自分の罪がばれたのではないか」そう思った店主は、悩みに悩み、ついにはピストル自殺してしまったそうです。店主を失くした蕎麦屋は暖簾をおろし、そして、坂に名前だけが残りました。件の刑事、実際は、別の事件で張り込み中だったとか。 
 
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
 
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