(多田薬局本店倉庫。外壁部分に瀟洒な装飾が見られます)
★多田薬局本店 倉庫(室蘭市)
多田薬局は、1907年(明治40年)輪西地区で創業した老舗の薬局です。まもなく中央町地区に移転しました。こちらの建物は、1925年(大正14年)の建築。薬局本店の倉庫兼住宅で、構造は耐火を意識した鉄筋コンクリート造り2階建て。伊藤組の施工。壁面には煉瓦を詰めて、中空壁としています。外壁はスクラッチタイル(浅い溝を入れたタイル)を貼っています。2階にはテラコッタ(素焼き)の軒送り装飾が見られ、瀟洒な印象を与えます。1階入口の屋根部分はアーチ型。合わせて蛇腹を形成する銅板も同じくアーチ型なのがユニーク。窓枠にはスチールサッシが用いられるなど、当時の最新の技術が見られる建築です。建物両辺のタイルは、後年の補修によるものでしょう。左側に付属するのが倉庫部分なので、右側は事務所として使われたのかもしれません。(2013年11月、現状を確認)
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
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