（周辺は古い寺社や住宅が並び、レトロな雰囲気があります）
★藤田商店 店舗（室蘭市）
こちらの建物は、室蘭市にある藤田商店の店舗です。古くから賑わった常盤町にあるお店で、屋号は「〆一（しめいち）」。店主さんにお話を聞いたところ、店舗としての開業は１９３５年（昭和１０年）ごろだそうです。しかし、建物はそれより以前からあったようなので、建築年代は明治後期まで遡るのかもしれません。
（いまも入口に残る、かつての基礎部分。教えてもらえないと、気付かないですね）
（店内の様子。レトロなポスターが貼ってあります。創業当時の作り棚もあります）
建物は木造下見板張りの様式で、１階と２階のあいだに小さな庇が突き出ています。店舗となる以前は大手商社の役宅だったそうで、その基礎部分は店舗の入口にいまも残っていました。いまは自動販売機が置かれていますが、当時は正面間口はもっと広かったでしょう。店舗内には作り付けの陳列棚がいまも健在で、レトロなポスターも貼られています。２階部分は居住部分で店舗の左側に入口があり、そこには上がり框があって、階段がしつらえてあります。
（格調高い銅板作りの看板。「一番よい酒 千歳鶴」の文字が粋ですね）
レトロな看板も魅力的で、正面側の「一番よい酒 千歳鶴」の看板は銅板作り。北海道には３枚ほどしか現存していないそうです。側面にも「サントリーオールド」「佐渡味噌 マルゴ」の看板があります。なお、この「佐渡味噌 マルゴ」さんは、数年前に廃業した佐渡島の蔵元さんなのだそうです。（２０１３年９月、現状を確認。この記事を書くにあたって、店主さんより貴重なお話を聞くことができました。ありがとうございました）
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
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