(吉堀駅駅舎。ただ静かに、廃止になる日を待っているという感じがしました。ヘビイチゴが実っていました)
★吉堀駅(JR江差線)
2014年5月をもって、江差線が廃線となることが決まりました。廃線と言う現実を受け止めるとき、いつも、虚しさばかりを感じます。高度経済成長の波に浮かれた代償は、いつも脆弱な地方にばかり押し付けられます。都会に住む人たちはおそらく、ここにひっそりとその運命を終える線路の存在自体、もうどうでもよいことなのでしょう。廃止と言うその運命を、運命として受け入れなければならない地方の人たちのことを思うと、虚しさ、怒り、憤り、・・。廃線跡をたどる旅は、いつもそんな、声なき声を確かめる旅でもあります。
吉堀駅(よしぼりえき)は、木古内町にある北海道旅客鉄道(JR北海道)江差線の駅です。こちらの駅も、江差線の廃止をもって廃駅となる予定です。単式ホーム1面1線の構造。もとは島式ホーム1面2線を有する構造でした。現在は、上り線を撤去した跡に、ヨ3500型車掌車改造の駅舎が、ホームに横付けする形で設置されています。
駅の近くには、風格ある記念樹が立っています。「吉堀駅開業記念樹」で、かたわらに「昭和10年、吉田十三郎」と刻まれた石碑が誇らしく残されています。開通に沸いた高揚感を見てきたこの石碑は、数か月後に迫る廃線と言う運命の日を、どのように見つめているのでしょうか。(2012年9月、現状を確認)
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
↓いつも足しげく訪問していただき、ありがとうございます。きょうも1クリック、よろしくお願いします。