(とても映画のセットには見えない「明日萌駅」の駅舎)
★恵比島駅・明日萌駅 駅舎主屋(鉄道遺産93)
JR留萌線の恵比島駅は、1面1線ホームを持つ地上駅。車掌車改造の駅舎がありますが、後述する「明日萌駅」のほうが大きくて見栄えがします。以前は大きい木造駅舎を有し、跨線橋と2面3線のホームを有していたらしいのですが、1986年の閉塞合理化に伴い、すべて撤去されています。
NHKの連続テレビ小説『すずらん』の撮影で、この駅が使用されたため、撮影用のセットが多数組まれています。本来の駅舎は車掌車改造駅舎ですが、板で覆われてしまい、倉庫のような佇まいになっており、隣に立派な木造駅舎「明日萌」駅が作られています(旧駅舎の土台をそのまま利用したようです)。ホーム側の窓際に、振り向きかけた姿の等身大人形が設置されています。
「すずらん」の主人公である“萌”は、明日萌という小さな駅(架空の駅)で駅長に拾われ、様々な逆境を乗り越えて成長していきます。その物語の舞台となるのが、JR留萌本線の恵比島駅。恵比島駅が選ばれたのは、線路がどこまでも一直線であること。昭和初期にあっては困るような現代的なものが駅周辺にはないこと、駅前の広場と道路がメインストリートとしての雰囲気がある、といった理由からでした。
実際の恵比島駅は、明治40年9月に駅舎が改築されその後、昭和61年11月に駅舎が取り壊され、緩急車を改造した簡易駅舎が置かれた無人駅でした。今回ドラマを撮影するにあたり、その簡易駅舎を古材で覆い、その横にドラマのための昭和初期の駅舎が再現されました。(2011.8.12訪問)
※なお、このページに掲載した画像は、ブログ運営者がみずから撮影したものです。
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