（ヴェトナムの国民的英雄・ホーチミンの聖廟）
革命指導者・ホーチミンの聖廟で、１９７５年（昭和５１年）に完成しました。総大理石造りの堅牢な建物です。館内のガラスケースの中に、保存されたホーチミンの遺体が横たわっています。毎日ヴェトナム全土から、人々が参拝に訪れます。廟内は、ノースリーブ・短パンなど、肌の露出した服装での入場は禁止。私語や立ち止まることは禁止。また写真撮影も厳禁。1日1回のみ開放され、そのタイミングを逃すと見学できません。
ホーチミン廟の前にあるバーディン広場は、１９４５年（昭和２０年）ホーチミンがヴェトナム民主共和国の独立宣言を読み上げた場所。バーディン広場の一角にある古いレンガ積みの遺構が、旧ハノイ城壁（タンロン遺跡）。１１－１９世紀に繁栄したヴェトナム王朝の城跡です。威厳すら感じさせてくれる「端門（ドアン門、正門に当たる）」、皇帝の宮殿だったとされる「敬天殿」、後宮だったとされる「後楼」などが残されています。２０１０年、世界遺産の指定を受けました。
ホーチミン廟を出て道なりに歩いていくと、廟の北側にホーチミンが１９６９年（昭和４４年）まで住んでいた建物がそのまま残されています。１９５８年（昭和３３年）に建てられた高床式の住居で、素朴で庶民的だったホーチミンの人柄が偲ばれます。室内に入ることはできません。住居の前にある生けにはジャスミンの木が生い茂り、池にはコイが泳いでいますが、いずれもホーチミンが育てたそう。また、ホーチミンの住居の手前にあるクリーム色の洋館は、１９６９年（昭和４４年）まで執務を取った大統領府。内部見学はできません。
