「観るだけ美術部」部長のブログ

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あしたはきょうより、きっといい日。

[講演会]★福井爽人×奥岡茂雄「福井爽人の世界」

(福井爽人 日本画展)

★福井爽人×奥岡茂雄「福井爽人の世界」

 市立小樽美術館、2023年6月10日(土)14:00

(WEBサイト→)

otarubij-kyoryoku.com

 日本画家、福井爽人さんは1937年(昭和12年)旭川市生まれ。2歳のときに小樽市に移住し、多感な青少年時代を小樽市で過ごされました。美術への関心は早く、潮見台中学校時代には画集で知る日本画の奥深さに憧れをいただきつつも、北海道では日本画の歴史はまだ浅く、学ぶ機関も指導者も少ない時代でした。父親である貞一は、小樽潮陵高校の美術教師を務めており、福井爽人さんは高校2年生まで同行で学び、その後札幌北高校に転入しました。卒業後は上京し、日本大学芸術学部に入学しますが、当時28歳で東京藝術大学助手であった平山郁夫と出会い、東京藝術大学進学を決意、1961年(昭和36年)東京藝術大学芸術学部日本画専攻に進学します。同大学院修士課程修了後、助手となり、法隆寺金堂壁画再現模写に参加。1991年からは同校日本画科教授となり、現在は名誉教授に就任しております。

 在学中から院展を中心に作品を発表し、1969年第54回院展奨励賞を受賞、その後1981年まで計7回にわたり同展にて奨励賞。1982年、1983年には日本美術院賞、1991年内閣総理大臣賞、1993年文部大臣賞を受賞しています。その作風は初期から繊細な抒情性を湛えたものでありましたが、1980年代から中国・インドを旅し取材を重ねる中で、日本美術の源流である遥かな地への想いが凝縮し、代表作が次々と生み出されました。日本美術院では、1983年同人、2020年からは顧問を務めています。小樽市を離れて数十年が過ぎても、故郷に対する思いは色褪せることは無いと語り、2020年には春の院展、再興美術院展出品作5点を小樽市に寄贈しています。

 本展は、福井爽人さん自身が選りすぐった2010年以降の代表作を中心に、国内外の旅で描いたパステル・デッサンを加え、たどり着いた新境地を展覧するものです。繊細な筆致、詩情豊かな作品の魅力を堪能できる稀な機会となります。

 

※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、市立小樽美術館さま(HP)よりお借りしました。

 

 

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