この日は、イシククル湖南岸からカラコルという村まで行き、そこで古代絵文字が書かれた岩絵を鑑賞して、その後ジュディ・オグズ、カラコルの三位一体教会、岩絵野外博物館を見学して、イシククル湖北岸に宿泊します。
イシククル湖が『大唐西域記』で「熱湖」と書かれていることは前述しました。「熱湖」=「暖かい」ということなのかどうか、わかりませんが、ここには何と「ビーチリゾート」があります。パラソルなどが並んでいます。
イシククル湖岸に位置するタムガという小さな村の村はずれに、チベット文字が彫られた岩(タムガタシ)があります。ここに古代文字が残っているということは、ここがシルクロードの一部だったということの証左かも知れません。
タムガ村を出て、クルマを走らせます。やがて赤土の岩山が見えてきました。ここは「ジュディ・オグズ」という名前の場所で、「七つの雄牛」という意味だそうです。
カラコル村で少し休憩を取りました。カラコル村には、ロシア正教会の木造教会があります。「三位一体教会」とも呼ばれています。ああ、ここはロシア文化圏なのだなという印象を濃く持ちました。シルクロードは、最初は仏教、そしてイスラム教、いまではキリスト教と、時代と共に様々な祈りがこの地を通過していったのですね。
キルギスの田舎には、まだレストランが少ないため、腕に覚えのあるお母さんたちが家庭料理を振る舞ってくれる田舎食堂はとても利用しやすいです。キルギスの田舎家庭料理は、野菜やスープも食べやすいので、肉食が続くシルクロードの旅では、女性にも好評です。
カラコル村の田舎食堂にあったトイレ。このトイレの看板(ピクトグラム)、切羽詰まった感じが出ていませんか?
少しクルマを走らせて、チョルポンアタ村に向かい、そこで太古の岩絵が残る「岩絵野外博物館」も見学しました。ここに描かれている岩絵は、いったいいつの時代からあるものなのでしょうか。
なんだかんだで、あちこち寄り寄りしていると、4時間も経ってしまいました。きょうはイシククル湖の北岸に設置されたユルタに宿泊です。これでユルタには3回目ですが、かなり慣れました。