きょうは終日、カシュガルの観光となります。午前中に、郊外のカラクリ湖に出かけます。午後からはカシュガル市内観光となりますが、カラクリ湖の観光は時間が読めないため、市内観光は一部行けなくなりそうなところもあるようです。
この日はまず、カラクリ湖という湖に向かいます。ここが遠い。片道4時間ほどもかかるので、ホテル出発は午前4時。まだ眠い状態のままバスに乗り、カラクリ湖を目指します。旅行は、体力がいちばん大事です。
カラクリ湖は、シルクロードの宝石とも言われる美しい場所。観光地化もそれほどされていなくて、ただひたすら湖。海抜は3,600mを超えており、山の向こうはパキスタン国境です。ちなみに「観るだけ美術部」部長は、リアルでここを訪れたことがあります。ほんとうに美しいところです。
カラクリ湖はパミール高原にも連なっており、ムスターグ・アタ峰(7,546m)や、コングール峰(7,719m)が堂々とした風景を見せてくれます。雪解け水を湛えた湖面は透明度も高くて、天候や時間帯などで、1日に何度も濃淡が変化するらしいです。
カラクリ湖までの途上で、ランチタイムとなりました。ドライブインのようなところが点在しており、そこで食事です。ラグメンや、シシカバブ(カワップ)、ポロ(チャーハン)などを食べました。
午後からは、カシュガル市内観光です。まずはエイティガール寺院に行きました。「エイティガール」の意味は、ペルシャ語で「祭事を行う場所」の意味。こちらのモスクは、新疆ウイグル自治区では最大のモスクだそうです。15世紀ごろ、カシュガルの統治者であったシャクルミールによって建設されました。煉瓦造りですが、壁面は黄色く塗られています。エイティガール寺院の内部は140本の柱で支えられていて、一度に6000人も収容できるそうです。
つぎに向かったのは、アバク・ホージャ廟。ここに祀られているアバク・ホージャは、17世紀ごろ、このあたりを支配したイスラム教指導者だそうです。もともと、1640年ごろに、アバク・ホージャが父親のために建てた陵墓を、のちに本格的に改築し、一族の陵墓としたようです。アバク・ホージャの孫娘のひとりであった「香妃」は、清朝の乾隆帝に見初められ、乾隆帝の後宮に入ったそうです。「香妃」の名前は、彼女の身体からはナツメの花のような、かぐわしい香りが漂っていたことから名づけられたと言われています。しかし香妃は、のちに後宮での権力争いに巻き込まれ、自害させられたそうです。彼女の死後、遺体がこの陵墓に埋葬されたとの伝説が生まれ、この陵墓が「香妃廟」とも呼ばれるようになったそうです。
アバク・ホージャ廟は、高さ40mのドームと、4本のミナレットからなるイスラム様式の建物です。外観を彩る青緑色のタイルがとても美しいです。建物の内部には58基の墓と、ホージャ一族の資料が収められているそうです。
時間がなくなってきたので、観光地も何だか駆け足。それにしても、このあたりのポプラ並木は美しいです。イメージ通りのシルクロードが、ここにはあります。
早朝にホテルを出て、終日観光したので、もうくたくた。あしたも強行軍ですので、早めに就寝しましょう。おやすみなさい・・
あしたは国境であるトルガルト峠を越えて、キルギスに入国します。あした緊張する時間が続きますね。