「観るだけ美術部」部長のブログ

「観るだけ美術部」勝手に部長です。入部希望者は、コメント欄にメッセージを残してください。折り返し、勧誘に伺います(笑)。

あしたはきょうより、きっといい日。

[シルクロード]★ (№021)タクラマカン砂漠とオアシス仏教都市 5日目

 

f:id:mirudakeartclub:20210722095522p:plain

(「「観るだけ美術部」部長のシルクロードキャラバン(妄想編)」の予定ルート)

 5日目は、今回の第2弾のハイライト、タクラマカン砂漠を縦断します。タクラマカン砂漠は、中国最大の砂漠で、タリム盆地のほぼ中央に位置しています。もともと「タクラマカン」とは、ウイグル語で「死(タッキリ)」「無限(マカン)」を意味し(諸説あり)、意訳して「一度入ったら、二度と出られない」の意味になるそうです。中国の高僧・法顕は『仏国伝』で、タクラマカン砂漠について「上に飛ぶ鳥なく、下に走る獣なし。ただ死人の枯骨をもって、道標(慓幟)となすのみ」と書いています。

f:id:mirudakeartclub:20210725154726j:plain

タクラマカン砂漠を縦断します。クチャからニヤに抜けます)

 中国は、このタクラマカン砂漠に道路を建設することに、国の威信をかけて取り組みました。現在では3つの幹線が砂漠を縦断しています。

f:id:mirudakeartclub:20210725155020j:plain

タクラマカン砂漠公路の入口。ここからタクラマカン砂漠の縦断が始まります)

 クチャから少し戻り、「砂漠公路」に入ります。入口には、立派な門があります。中国の威信をかけてのプロジェクトですから、鼻息も荒かったのでしょう。

f:id:mirudakeartclub:20210725155148j:plain

(道路の両側が緑化されています。そのままだと、あっという間に流砂で道路が埋没してしまうからです)

 道路の両側は、緑化されています。この緑化計画だけでも、何十年もかかったそうです。そのままにしておくと、数年で道路が流砂によって埋もれてしまうので、そうしたことを避けるためにも緑化は必要だったとか。現在では、道路が埋もれるようなことは少なくなりました。

f:id:mirudakeartclub:20210725155502j:plain

(ドライブ休憩も、砂漠のド真ん中。女性はトイレもたいへん)

 ドライブ休憩も、砂漠のド真ん中です。バスの(進行方向)右側に女性、左側に男性が見えますよね。これ、トイレ休憩なのです。女性は右側、男性は左側に離れて、用を足してくださいってことです。中国の辺境地帯での観光では、よくある光景です。

f:id:mirudakeartclub:20210725155555j:plain

(「われわれは死の海に勝った!」と、誇らしげ)

 途中、ところどころにドライブインや、ガソリンスタンドがあります。そこで軽食を取ったり、休憩をしたりもできます。この門には「死の海を征服した!」と書かれていますね。

f:id:mirudakeartclub:20210725155647j:plain

(イメージ通りの、ヒツジの頭蓋骨)

 法顕『仏国伝』の「死人の枯骨をもって道標となすのみ」という、そのままのイメージ。ヒツジの頭蓋骨が無造作に転がっていました。

f:id:mirudakeartclub:20210725155753j:plain

(きょうテントを張って泊まる「塔中」。怖い人は、なるべく道路近くに)

 クルマで6時間かけて走り、本日の宿泊地「塔中」に到着しました。周りは、何もない砂漠の真ん中。テントを借りて泊まるのですが、テント泊が不安な皆さんは、なるべく道路から離れないところに泊まるよう言われました。夜になっても案外、クルマが走っており、その音がけっこう聞こえていました(クルマの音以外、聞こえる音もないからね)。

f:id:mirudakeartclub:20210725155856j:plain

(ヒツジの胃袋のサラダ。コリコリして、食べやすい)

 ガイドさんが、簡単なお料理を振る舞ってくれました。画像のお料理は、ヒツジの胃袋のサラダ。コリコリして、美味しかったですよ。

f:id:mirudakeartclub:20210725155936j:plain

(砂漠の真ん中で過ごす夜。真っ暗。星が綺麗)

 食事が終わると、することもないので、テントに戻って就寝。時どき、クルマの通る音がする以外は、静寂そのもので、怖いくらい。明かりもないので、星空が綺麗でした。ずっと見ていたかったけど、疲れたので、おやすみなさい。

あしたはきょうよりもっといい日。