きょうは3日目。名残惜しいですが、シルクロードの起点でもあった西安市を離れて、高速鉄道で甘粛省天水駅に向かいます。
天水市は、古くから多くの湧き水があり、水が豊富な町です。この町は「三国志」の古戦場としても有名ですが、いちばんの見どころは、なんといっても「中国4大石窟」にも数えられている「麦積山(ばくせきざん)石窟」です。
早めに昼食を取り、天水市郊外の「麦積山石窟」に向かいました。その名の通り、麦の束を積み重ねたような姿をしています。高さ80m、東西120mほどのむき出しの岩肌に、石窟や大仏が穿たれ、それらをめぐる回廊が断崖に続いています。
砂岩の表面を削って形を作り、その上に粘土を張り付けて、多くの塑像が作られました。高所恐怖症の観光客にとっては、岩壁に沿って設けられた階段や通路を歩くのは恐怖かも知れません。いまでこそ、近くまで車道が続いていますが、かつては静謐な場だったのでしょう。
「麦積山石窟」では、普通窟のほか、第43窟、133窟の特別窟も観ることができました。階段の上り下りは、意外と疲れました。このあとはホテルに向かいました。宿泊したホテルは「天水華辰大酒店」さんです。
夕食には「炒麻食(チャオマーシ)」というローカル料理が出ました。「炒麻」とは、小麦粉を練ってちぎって、ギザギザのある木の板の上でこすって丸めたもの。豆腐や豚肉、インゲン、ジャガイモなどを炒めて、ラー油で仕上げています。生にんにくをかじりながら、黒酢をかけて食べるのがツウなんだそうです。