「観るだけ美術部」部長のブログ

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あしたはきょうより、きっといい日。

[特別展]★北海道に渡った九谷焼 北前船の華 展

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(北海道に渡った九谷焼 北前船の華 展)

★北海道に渡った九谷焼 北前船の華 展

 市立小樽美術館、2020年10月24日(土)-12月27日(日)

(WEBサイト→)

otarubij-kyoryoku.com

 北海道では、函館、松前に続き、小樽市もまた北前船主たちと縁が深く、小樽市は平成30年日本遺産ストーリー「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間-北前船寄港地・船主集落-」に追加認定されました。各地の北前船主たちは、北海道に進出することで、明治延期に最盛期を迎え北海道に支店を置き、小樽で資本投下して会社を興しました。彼ら北前船主たちが遺したものに、小樽の重要な観光資源である旧北浜地区倉庫群(日本遺産構成文化財)があります。また、彼らは美意識の高い教養人でもあり、小樽で見出した芸術家を擁護し、惜しみない援助を行いました。

 小樽に進出した北前船主たちの多くが居住した石川県加賀市は、御用窯として九谷焼が発祥した地です。平成29年から30年にかけ、石川県九谷焼美術館は、所縁に住む人々のルーツをたどると北陸地方出身者が非常に多いことから、人の移動とモノの移動派関連すると推測し調査を始めました。日本遺産認定を追い風に、九谷焼北前船寄港地である北海道ゆかりの地に運ばれた可能性を探るため、寿都町教育委員会岩内町郷土館、鰊御殿とまり、積丹運上屋旅館、旧余市福原漁場、よいち水産博物館、旧下ヨイチ運上家、(増毛)本間家などに所蔵されている九谷焼を調査した結果、意外な名品を見出すことができました。その成果は『東北・北海道に渡った九谷焼』(石川県九谷焼美術館、2018年)で発表されています。

 本展は石川県九谷焼美術館の調査結果をもとに、北海道小樽を含めた後志地域に絞って幕末から明治期の優れた九谷焼を展覧するものです。あわせて北前船がもたらした海岸地方独特の文化ならびに、加賀市出身の北前船主たちの業績も紹介します。

 

※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、市立小樽美術館さま(HP)よりお借りしました。

 

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