「観るだけ美術部」部長のブログ

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あしたはきょうより、きっといい日。

[企画展]★川瀬巴水・吉田博と旅する日本 展

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川瀬巴水・吉田博と旅する日本展)

川瀬巴水・吉田博と旅する日本 展

 小樽芸術村(旧三井銀行小樽支店)、2020年9月3日(木)-10月11日(日)

(WEBサイト→)

www.nitorihd.co.jp

 川瀬巴水と吉田博は、それぞれ大正初期に「新版画」に出会い制作を始めました。「新版画」とは、江戸時代の浮世絵版画と同様の技法を用いて制作された、大正から昭和にかけて隆盛を誇った木版画のこと。これを牽引した版元・渡邊庄三郎との出会いが、制作のきっかけでした。

 その後、川瀬巴水は様ざまな版元とも組み、風景版画を制作し続けます。叙情的な作風から「旅情詩人」と称され、新版画の代表的な絵師として国内外で高い評価を受けました。

 一方、吉田博は庄三郎の元でいくつかの作品を出版したあと、自らの工房を持ち、彫り師、摺り師を指導して作品を発表し始めます。版画に取り組む前から画家として名を成していた吉田博は、絵画のように複雑で繊細な諧調を版画で表現しようと研究を続け、その美しい色彩で人々を魅了しました。

 異なる道をたどった二人に共通していたのは、制作のために旅が欠かせなかった点です。川瀬巴水も吉田博も、旅先で出会った風景の正確な写生を基に版画制作を行いました。本展では、川瀬巴水と吉田博が日本各地の風景を描いた版画作品を中心に展示を行います。優れた木版技術によって表現された、郷愁の日本風景をめぐる谷をお楽しみください。

 

※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、小樽芸術村さま(HP)よりお借りしました。

あしたはきょうよりもっといい日。