ジョン・バチェラー夫妻記念教会堂、常設展示(事前予約)
アイヌ民族の父とまで言われる宣教師、ジョン・バチェラー(1854年-1944年)夫妻を記念した教会堂が、伊達市有珠のカムイタップ(神の丘)に建っています。この教会堂は、1937年(昭和12年)の建築で、石造り2階建て。質素で堅実な雰囲気を漂わせています。
ぼくがこちらの教会堂を取材していた際、こちらの建物を維持管理されておられる方に偶然お会いし、ご厚意で内部を見させてくれることになりました。堂内2階に小さな展示コーナーがありました。今回紹介するのは、そのときに見せていただいた『アイヌ英和辞典 及び アイヌ語文典』です。
この『アイヌ英和辞典 及び アイヌ語文典』は、ジョン・バチェラー司祭が、初めて編集した「アイヌ語」「英語」「日本語」の辞典です。展示されているのは、その改定第2版で、1905年(明治38年)発行のものです。こちらの辞典は、司祭が愛用していたもので、傷んでいますが、貴重なものです。
同じく『アイヌ語英和辞典』改定第2版で、状態がよいものが並んで展示されていました。アイヌ語を英語に訳した辞典が、明治中期に既に存在していたというのも驚きです。さりげなく展示されていますが、とても貴重なものと思います。
※なお、こちらの掲載画像は、当ブログが独自に定めるガイドラインに基づき、ブログ運営者がみずから撮影したものです。