★あんバタサン(柳月)
皆さんは、NHK連続テレビ小説「なつぞら」を観ていましたか? 主人公なつ(広瀬すず)は、戦災孤児で、北海道十勝の酪農一家のもとで育ったという物語です。ところで、北海道の老舗菓子メーカー「柳月」(本部音更町)の菓子「あんバタサン」が、物語の中に登場した菓子に酷似しているとし、SNSなどで話題になったことをご存知でしょうか。
「なつぞら」第113話(2019年8月9日放送)で、なつの幼馴染み・雪次郎(山田裕貴)が、バター煎餅にバターとあんこを挟んだ「おバタあんサンド」を考案したのですが、これが「柳月」の「あんバタサン」ではないか、というのです。
「柳月」の「あんバタサン」は、十勝産小豆と道産発酵バターをサブレで挟んだ商品。2018年夏に発売し、十勝らしい菓子として人気を集めていました。その人気は、2019年8月9日の放送でさらに加速。お盆時期に合わせた通常の2~3倍の製造量にもかかわらず、各店舗では連日、開店から30分ほどで完売。ネット注文は2~3週間待ちとなっていました。
「柳月」が「なつぞら」製作に協力し、戦後十勝の菓子店事情などの情報を脚本家らに提供していたのは事実で、その過程で、あんバタサンにも興味を示したといいます。ただ、NHKは公共放送のため、特定の企業や商品名を出すことができず、実在の人物や企業に取材したうえでドラマを作る場合でも、モチーフやヒントにしたフィクションとなることが多いのだとか。
この機会に、ぜひ「あんバタサン」を召し上がっていただき、北海道の雰囲気を感じてもらえればと思います。